- ソーシャル・ディスタンスとはどんなものか知りたい人
- 2メートルの間隔がどのくらいか、具体的に想像がつかない人
- みんな守れているのか、気になっている人
ソーシャル・ディスタンスとは
新型コロナウイルスの感染防止対策として「ソーシャル・ディスタンス」をとることが勧められています。
ソーシャル・ディスタンス(Social distance)とは「社会的距離」という意味の言葉ですが、なんだか漠然としていてわかりづらいですね。
濃厚接触にならないように、人との距離を2メートルほどあけるという意味で、「対人間隔」ととらえる方がピンときます。2メートルという長さも、わかるようでよくわかりません。
外出した時に、人とどれだけ距離をとるべきなのか、ウイルス感染防止のためには常に考えている必要があります。
そのため、「ソーシャルディスタンス」としての2メートルの長さがわかりやすい例をご紹介します。
例1. ジャイアントパンダ(動物)
WWFUK(世界自然保護基金UK)は、公式twitter上に公開したインフォグラフィック「SOCIAL DISTANCING TIPS」上にいろいろな動物を登場させて、2メートルがどのくらいの長さになるのかを説明しています。
例えば「キープすべき人との距離は、ジャイアントパンダ一頭分」なんだそう。
コロコロと丸みをおびてノソノソした動きのパンダはかわいらしいイメージですが、成人男性よりも大きいとは、思ったよりも大型なんですね。
動物園でパンダを見たことならありますが、そばに立ったことがないので、実際の大きさが把握できません。動物園の飼育員ならわかっても、一般人にはちょっとピンと来ないような気がします。
例2. 2羽のキングペンギン(動物)
WWFは「2羽のキングペンギン」も例に挙げています。
いろいろな種類があり、それによって大きさがかなり異なるペンギン。これまた少しわかりにくそうです。
まず、キングペンギンは、日本名でいうとオウサマペンギンのことですよね。
エンペラーペンギン(日本名はコウテイペンギン)とどっちが大きいのでしょう?
キングペンギンは体高85 – 95cmで、エンペラーペンギンは体高110 – 130cmと、大きさはずいぶん違うようです。
例3. オサガメ(動物)
もっとわからないのは「オサガメ」。
オサガメは、世界一大きいウミガメだそうです。
体長は1.8 – 2.2 m。大きいものは700キロもあるそうです。
ただ、世界中のどの水族館でも飼育していない(2020年6月時)ため、海の中で偶然、野生のオサガメに出会ったりしない限りは、触れ合うことができません。
大きさがピンとくる人は、ほとんどいないでしょうね。
例4. クロマグロ(動物)
ほかには「クロマグロ一匹」。
「マグロの王様」と言われるクロマグロ。大きさは全長1.5~3m前後にもなり、日本で水揚げされる最大サイズのマグロです。体重は500kgになる成魚もいるのだとか。
人よりも大きいマグロ。でもその大きさがピンとくるのは、マグロ漁師かすしざんまいの社長くらいでしょう!
例5. ピラルク(動物)
「ピラルク」もだそうです。
え~?魚…なのよね?
そもそも海の生物を陸に置き換えること自体、大きさがあやふやになりますからね。
ピラルクはアロワナの仲間。アマゾンの巨大な古代魚で、大きいと全長約4.5メートルにもなるそうです。大きいですね。
以前ご紹介したソーシャルディスタンスがご好評でしたので、動物たちのレパートリーを増やしました!
人混みの多い場所に行くときには…
コブハクチョウ、
ベンガルトラ、
オランウータン、
2頭のリカオン、
くらいの距離を意識してみましょう💡お好きな動物を思い浮かべてみてくださいね。 pic.twitter.com/SIRXHVn7lh
— WWFジャパン (@WWFJapan) April 13, 2020
このあたりで、子供の頃にWWFジャパンの会員だった私が、あえて言いましょう。
自分のペットなら大きさも実感できますが、見たこともない動物でたとえられても、ちっともピンときません。
思っているよりも感覚をあけなくてはいけないということは、ぼんやりとわかりますが。
人間で考える方がわかりやすそうかしら。
そこで、2mくらいの人を探してみました。
例6. マイケル・ジョーダン(人)
でも、2mの人ってかなり大きく、日本ではなかなかいませんね。
大きい人といったら、元NBA選手のマイケル・ジョーダン氏でしょうか?
シカゴ・ブルズ、ワシントン・
彼の身長は198cm。
2.5mくらいあるかと思っていました!
例7. 八村塁選手(人)
じゃあ、若手現役NBA選手の八村塁選手は?
2019年のNBAドラフトの一巡目でワシントン・ウィザーズのチームに指名された、期待のルーキー。
彼の身長は、203cm。
とはいえ、マイケル・ジョーダン氏も八村塁選手も実際にお会いしたことがないので、どれだけ大柄なのか、よくわかりません。
その点ではオサガメやピラルクと一緒です。
それに今知りたいのは、横たわった時の長さが2メートルかどうか。
立った時の身長はわかっても、群衆の中でもひときわ目立つほど大柄の彼らが床に寝そべったらどれだけスペースをとるのかは、想像しづらいものがあります。
例8. コントラバス(楽器)
すると、高校の先輩が
と言いました。
コントラバスですか。
コンバスの大きさは、ヘッドの先からボディの端まで、全長180~200cm。
そう考えると、2mってかなり遠いですね!
私は、これまでの2メートル候補の中で一番ピンときました。
ただそれは、元弦楽部で横置きされたコンバスを見慣れていたからです。
そんなにメジャーな楽器ではないし、コンバスを近くで見たことがない人の方が圧倒的に多いでしょう。
それではピンときませんね。
例9. フラフープ(却下)
さらに考えます。
フラフープだとわかりやすいたとえになりますね。
でも、大きいものでも直径100cmくらいが限度のようです。
例10. ランドローバー(車)
普通自動車の大きさは、横幅が175cmくらいあるそうです。
調べてみると、ランドローバーは車幅199.6cmでした。
ほぼ2m!
例11. ベッド(家具)
毎日使っている、寝室のベッドです。
シングル・ダブルと幅の長さはいろいろありますが、長さは共通して195cmくらいです。
例12. 畳一畳(床材)
「PANDAID」というサイトに、いろいろな例が上がっています。
そういえば、和室には畳がありますね。
一畳の長さは176cm。2mというにはちょっと少ない感がありますが、ようやく具体例が見つかりました。
つまり2mのソーシャルディスタンスとは、人との間に、ベッドもしくはランドローバー、はたまた畳一枚が置けるくらいの距離をあけなくてはいけないということです。